top of page
Exhibition 6
『Between sounds and colors』
はじめに
わたしの『これ』は4さいくらいからあったと思う。
自分の苗字は青、黒、オレンジ、名前は赤、黄色
ごちゃごちゃしていたのでもっと白っぽい名前がよかった。
わたしは言語の音に色が見える。
初夏の葉っぱや、果実の断面、ミルキーグレイの壁、桃色の空など好みの色のエキスを体の中に取り込む。
わたしは生きるために色を飲んでいる。
もしかすると、みんな小さいときは当たり前に存在して、
成長する過程で切り捨てられる感覚かもしれない。
私は大人になっても『これ』が頭の中心だった。
文字に色を感じるのは少し厄介で、情報量が多く苦しい。
フォントが強くて買えない参考書、
プリクラは目がヒリつく、でも空気を読んで友達と交換する。
文字の密集する空間が苦手で、郵便局、市役所はドキドキしてしまう。
ブルーシートやガードレールのハッキリとした色もこわい。
昔は『これ』の正体がわからず、悩んだこともあった。
今でも実はよくわからないけど、昔よりは歩みよって
良きパートナーになっている。
今は『共感覚』という言葉があるので、
私の場合は『音素』と『色』が強めにくっついているという解釈が一番しっくりくる。
誰かに説明できるまでは25年くらいかかった。
ここ数年、成長したのは黒い服を着れるようになったこと。
日々、変化があっておもしろい。
こまち りな
作品は一部となっております。
お気軽にお越しくださいませ。
bottom of page